事業承継におけるPEファンドの役割

昨年のカーライルによるGGCグループのバイアウトに関するロイターの記事。

中小企業の後継者難に商機、PEファンドの投資相次ぐ (ロイター) – LINEアカウントメディア
[東京 26日 ロイター] – 経営者の高齢化で先行き不安を抱える中小企業が、PE(プライベートエクイティ)ファンドの後押しで新たな成長策に乗り出すケースが相次いでいる。後継者難に悩む

この記事の趣旨は、PEファンドによる出資が中小企業の事業承継における後継者難へのソリューションとなりうるというものであった。この記事の後半部分に結論として、「中小企業の経営者の中にはいまだにファンドに身売りはしたくないという人が多いが、その抵抗感はかなり少なくなっている」と記載されている。まさにそのとおりであろう。中小企業の経営者だけでなく、最近の大企業にとっても、M&Aや事業売却は当然のように議論される事になっている。しかし、私が投資銀行業務に初めて従事した17年前はそうではなかった。買収の提案はまだしも、事業売却の提案をすることには大変緊張感があり、ましてや創業経営者に対して株式や企業の売却(すなわち「身売り」)を提案することは、相当の勇気と事前の調整が必要なことであった。その時からすると、PEファンドに対する抵抗感もなくなりつつある。今時、「ハゲタカ」なる言葉を耳にすることも少なくなった。

このサイトでは、PEファンドに対する理解を深められるような記事・情報を提供していき、「奇策」が奇策として見られなくなることに寄与したい。

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